黙過と使嗾

今日のEテレで、亀山郁夫がドストエフスキーについて語っている番組(再放送)を見ました。

亀山さんはロシア文学者で、東京外国語大学学長の職にある人。専門はロシア文化・ロシア文学です。そして僕が今よんでいる「悪霊」の翻訳者です。

今日の番組は、僕にとってはあまりにもタイムリーなので見逃すわけにはいきません。

「悪霊」について語った中で印象に残った言葉が二つ。

黙過」と「使嗾」です。

黙過(もっか)は、「知っていながら黙って見逃すこと」という意味。

使嗾(しそう)は、「指図してそそのかすこと。けしかけること」という意味。「指嗾」とも書きます。

人間の“悪”とか“罪”において最も奥深いものと亀山さんは言うのです。

小説のなかで、少女が自殺しますが、主人公はそれを予感していました。それもぼやっとした予感でなく、間違いなくそうなると確信したものでした。しかも、その少女の近くにいて止めることもできた。だのに止めなかった。

心の奥底でそれを望んでいたからでしょうか・・・
ドストエフスキーはハッキリ書いていません。しかしそうように感じ取ることができます。
そして、少女の自殺が主人公を苦しめ、人生を狂わせます。


また、この小説に殺人があり、事件に巻き込まれて殺されて人が死ぬ場面もあります。主人公と道化役は、直接手を下していません。しかし、そのほとんどは、使嗾によるものと感じます。

意図したものもあれば、そうでないものもあります。意図してなくても無意識に望んだのではないかと思わせるふしがあるのです。

決して自分の手は汚さない、人にさせる・・・



それにしても「悪霊」は、“悪”“罪”“社会主義革命”その他をテーマに、生々としたしかも深部をえぐるような話です。

とんでもない小説なんですが、今まさにはまっています。もう第3巻の半分を読みました。日中は空き時間に、夜は家族が寝てからの自分だけに時間に、どっぷりとつかっています。おかげで朝が眠い(苦笑) 睡眠時間が短くなって体調が下降線。

自業自得です(爆~)


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まとめ【黙過と使嗾】

今日のEテレで、亀山郁夫がドストエフスキーについて語っている番組(再放送)を見ました。亀山さんはロ

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No title

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

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名無しさん@Pmagazine さん、こんにちは。

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