「夜になると鮭は・・・・」

「夜になると鮭は・・・・」

これでレイモンド・カーヴァ―は3冊目になります。今回は短編小説の他に詩が3つ入っています。

読む短編の数が増えてくると始めの印象がいくらか変わってきました。しかしエンディングの見事さに対する評価は変わりません。

“あとがき”に村上春樹がインタビューの様子を交えた解説を書いています。少しばかり引用すると、

村上「あなたの短篇小説は日本の読者に好意的に迎えられました」

  (中略)

カーヴァー「どういうことが受け入れられたのだろう」

村上「これは僕の個人的意見ですが、あなたのストーリーと日本の伝統的な短編小説のあいだにはある種の共通項があるんじゃないでしょうか?」

  (中略)

「たとえばですね、あるひとつの状況があって ― これはどちらかというと個人的なドメスティックな状況なわけですが ― そこに変化が起こる。ひっそりとした目立たない変化です。そして状況も変わる。しかし本質的なレベルでは何も変化はしない。そしてストーリーはそこでカット・オフされて終る

カーヴァー「そう、カット・オフだ。イエス。何も変わらない。ザッツ・ライト」


このカット・オフが見事なんです。それによって余韻が残ったり、深く考え込ませたり、今後の展開を想像させたりします。(前回も同じようなことを書きましたが・・・苦笑)

絶妙のカット・オフによって作品が生きる。

これまで短編小説をほとんど読んだことがない者に、知ったかぶりみたいに書かせるほど見事なんです。

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前回の「ささやかだけど、役に立つこと」と今回の「夜になると鮭は・・・・」は絶版のようです。どちらも図書館で借りました。

ちなみに収録されている短編は
「羽根」「雉子」「ヴィタミン」「クリスマスの夜」「犬を捨てる」「22歳の父の肖像」。


もう一冊借りていて読み始めています。すごく面白いです。

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