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賄賂の構図

歴史小説等と読んでいて人間や社会の諸相に触れますが、今の価値基準で判断しないようにと頭の片隅で思っています。

今日も佐藤雅美「主殿の税」より独断と偏見で引用しつつ書いていきます。

「松平定信をのぞき、江戸時代の全時代をつうじて、おおかれすくなかれ、老中は全員賄賂をうけとった」(P56)
なぜか?

老中は数万石から十万石くらいまでの譜代大名が任命されます。
老中には役員報酬というものがなく、いわばボランティア・サービスみたいなものになっています。

老中になればいろいろな出費もあるかと思いますが、報酬がないぶん金銭のやりくりに頭を悩ませます。そんな老中の懐を潤すのが賄賂であった。(そんな言い方も可能なようですが、これが賄賂の構図です)

「老中はまわりもち、金銀財宝まわりもち」と言っていっぱい懐に入れていた老中もいたようで、一種の報酬といった感覚があったのかもしれません。

ここで佐藤さんは
「現代の政治家は政治献金をうけとっている。政治献金は反対給付を期待している。賄賂も反対給付を期待している。政治献金は性格上賄賂とかわりない。」
とバッサリ切って捨てます。

なるほど政治献金は、制度上許された賄賂ということか・・・
合法的な賄賂・・・、こういってしまうと言い過ぎかな。

それから、
賄賂がはびこる要因の一つが、現代なら公共工事等、江戸時代なら「御手伝普請」。
公共工事は仕事をもらう為、御手伝普請は仕事をもらわない為。

幕府は、河川の治水工事その他を全国の大名に「御手伝普請」という名で工事ないしは費用を負担させていました。
大名は、参勤交代等で藩財政が逼迫しているところへ「御手伝普請」をやらされてはたまったものではありません。
御手伝普請にどの大名を担当させるのかを決めるのは老中。そこへ賄賂を贈ってなんとか「御手伝普請」をのがれようとした。こういう構図もあったわけです。


さらに
猟官運動。
たとえば水野忠邦は、老中になりたいがために、時の実力者であった老中に金品を贈ったり、接待饗応などしたんですね。

ここまで書いてくると、今も昔も変わらないなと思います。
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