読み始めた「騎士団長殺し」
村上春樹を読み始めたのは「1Q84」からで、友人が「面白かったよ」と言って貸してくれたのが始まりです。
それまで名前は知っていたけど、全く関心のなかった作家でした。小説が発売されて書店にどーんと平積みされていたし、話題にもなっていたのは知っていました。けれども全く読もうと思いませんでした。
そう思うと不思議ですね。外から突然やってきて・・・、今は大ファンなんですから。
この「1Q84」が2009年5月発売ですから、約9年前に読んで、それ以来村上ファンになりました。先日の「アンダーグラウンド」の記事でも書きましたが、全集を図書館で借りて(たしか第1巻から順に借りたと思う)読みました。全集発刊以降に発売された小説その他も、おおよそ買い求めて順次読んできました。
僕の読書傾向として、手広くいろんな作家を読むのではなく、気に入った作家の作品を集中していきます。その中でも初期の小説から発表順に読んでいる作家は村上春樹だけです。
その村上さんの最新作(といっても、昨年2月発売だから全然最新作といえないけど)を、数日前からようやく読み始めました。
偏屈なのか天邪鬼なのか、世間が盛り上がっている時は本を開かず、何も言われなくなってから読みだすという読書パターンがあります。前作の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の時もそうでした。発売後1,2年してから読みました(笑)

「騎士団長殺し」
2冊からなる小説で、今「第1部 顕れるイデア編」の半分を超えたあたりです。
いや~、おもしろいですよ。
月並みな感想ですが・・・
まさに村上春樹ワールドです。これが嫌いな人や波長が合わない人には、面白くないし、なかには嫌悪感をもよおす人がいるかもしれません。でも、この独特な世界が好きな人にはたまらないですね。
それから、思うに、村上さんは文章がうまいね。そして非常にわかりやすい文を書きます。情景がイメージしやすいし、ストーリーもすっと入ってきます。
文章を書く訓練として、名文を書き写すのも一つの方法だと言いますが、まさに村上さんの文はお手本になると思いますよ。
登場人物のネーミングも独特ですね。
主人公は、肖像画を描く画家ですが、そこへ自分の肖像画を描いてほしいという依頼があり、依頼主が主人公のところを訪れる場面。自己紹介をします。
「『メンシキです。よろしく』と男は明瞭な声で名乗った。講演会の最初に、講演者がマイクのテストを兼ねて挨拶をするような口調だった。
『こちらこそ』と私は言った。『メンシキさん?』
『免税店の免に、色合いの色と書きます』
(中 略)
『色を免れる』と男は言った」 (P118)
変わった名前ですね。
だからこそ、印象に残りますが。
それから、思わず考えさせられところがあります。
しばらくして主人公が友人に、その免色さんのことを伝えている会話なんですが、その一部が
「『そうだよ。メンシキ。免税店の免に色彩の色だ」 (P136)
となっています。
この箇所に出てくる「色彩」という言葉にぎょっとしました。前作品のタイトル「色彩をもたない~」とつながっているのでは?
数年前に読んだけど、どんな話だっけ?
何らかのつながりがあるのかな?
と色々と考えてしまいます。
どうということもないことかもしれないし、小説に仕掛けの一つかもしれません。
書きだしたら止まらないし、とんでもなく脈絡のない文になりそうなので、このあたりで止めておきます(笑)
それまで名前は知っていたけど、全く関心のなかった作家でした。小説が発売されて書店にどーんと平積みされていたし、話題にもなっていたのは知っていました。けれども全く読もうと思いませんでした。
そう思うと不思議ですね。外から突然やってきて・・・、今は大ファンなんですから。
この「1Q84」が2009年5月発売ですから、約9年前に読んで、それ以来村上ファンになりました。先日の「アンダーグラウンド」の記事でも書きましたが、全集を図書館で借りて(たしか第1巻から順に借りたと思う)読みました。全集発刊以降に発売された小説その他も、おおよそ買い求めて順次読んできました。
僕の読書傾向として、手広くいろんな作家を読むのではなく、気に入った作家の作品を集中していきます。その中でも初期の小説から発表順に読んでいる作家は村上春樹だけです。
その村上さんの最新作(といっても、昨年2月発売だから全然最新作といえないけど)を、数日前からようやく読み始めました。
偏屈なのか天邪鬼なのか、世間が盛り上がっている時は本を開かず、何も言われなくなってから読みだすという読書パターンがあります。前作の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の時もそうでした。発売後1,2年してから読みました(笑)

「騎士団長殺し」
2冊からなる小説で、今「第1部 顕れるイデア編」の半分を超えたあたりです。
いや~、おもしろいですよ。
月並みな感想ですが・・・
まさに村上春樹ワールドです。これが嫌いな人や波長が合わない人には、面白くないし、なかには嫌悪感をもよおす人がいるかもしれません。でも、この独特な世界が好きな人にはたまらないですね。
それから、思うに、村上さんは文章がうまいね。そして非常にわかりやすい文を書きます。情景がイメージしやすいし、ストーリーもすっと入ってきます。
文章を書く訓練として、名文を書き写すのも一つの方法だと言いますが、まさに村上さんの文はお手本になると思いますよ。
登場人物のネーミングも独特ですね。
主人公は、肖像画を描く画家ですが、そこへ自分の肖像画を描いてほしいという依頼があり、依頼主が主人公のところを訪れる場面。自己紹介をします。
「『メンシキです。よろしく』と男は明瞭な声で名乗った。講演会の最初に、講演者がマイクのテストを兼ねて挨拶をするような口調だった。
『こちらこそ』と私は言った。『メンシキさん?』
『免税店の免に、色合いの色と書きます』
(中 略)
『色を免れる』と男は言った」 (P118)
変わった名前ですね。
だからこそ、印象に残りますが。
それから、思わず考えさせられところがあります。
しばらくして主人公が友人に、その免色さんのことを伝えている会話なんですが、その一部が
「『そうだよ。メンシキ。免税店の免に色彩の色だ」 (P136)
となっています。
この箇所に出てくる「色彩」という言葉にぎょっとしました。前作品のタイトル「色彩をもたない~」とつながっているのでは?
数年前に読んだけど、どんな話だっけ?
何らかのつながりがあるのかな?
と色々と考えてしまいます。
どうということもないことかもしれないし、小説に仕掛けの一つかもしれません。
書きだしたら止まらないし、とんでもなく脈絡のない文になりそうなので、このあたりで止めておきます(笑)
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