民を食わせる

「英雄」という言葉にどんなイメージを持っていますか?

かなり前に読んだ本に、中国では「民を食わせることができる人間が英雄だ」みたいなことが書いてありました。
僕がイメージする英雄像と違いますね。多くの日本人も違うイメージを持っているかもしれません。

民を食わせる~と言ったのは司馬遼太郎かもしれません。今読んでいる「項羽と劉邦」にこんな一節がありました。
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「この大陸にあっては、王朝が衰えるとき、この時代 ― その後の時代もそうだが ― 大陸そのものが流民のるつぼになってしまう。

流民のめざすところは、理想でも思想でもなく、食であった

大小の英雄豪傑というのは、流民から推戴された親分を指す。親分 ― 英雄 ― は流民に食を保障することによって成立し、食を保障できない者は流民に殺されるか、身一つで逃亡せざるをえない」 (上巻P197)

これを今の中国に当てはめることができるでしょうか?

衰退期でもなく、流民が出ているわけではありませんが、「民の食を保障しなければならない」という意識が強烈であると仮定するならば、資源獲得のためのなりふり構わぬ動き(たとえば、先日ニュースになったガス田開発。周辺に石油資源が埋蔵されて利う可能性あるとわかってから領有権を主張しだし、今では「死活的に」という言葉さえ用いる尖閣諸島問題。南シナ海での横暴etc)や、資源保有国への食い込み、この前の上海株の暴落における介入ぶり等、思いつくところでこれだけも出てきます。

つまり、こうした動きが「民を食わせなければならない」という意識から出た行動原理による、と説明できるかもしれません。

ひょっとして、民をくわすことができない者は民に捨てられる。そういう恐怖があるのかもしれません。

司馬さんはこうも言っています。

食が英雄を成立させた

不幸にも食わせる能力をうしなうとき、英雄もただの人になった。

この点、ひとびとは容赦がなかった。かつぎあげた男を地にたたき墜とした」 (上巻P200)



仮説として考えると、面白いかもしれません。


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