赤ひげ診療譚

山本周五郎長篇小説全集の第7巻「赤ひげ診療譚」と「おたふく物語」を読みました。

黒澤明監督の映画「赤ひげ」の原作です。

と言っても、まだ映画は見たことありません(苦笑)

舞台は江戸時代中期、小石川養生所。
主人公は新出去定(にいで きょじょう)。この人が「赤ひげ」と呼ばれています。
もう一人の主人公が保本登(やすもと のぼる)。長崎帰りの若い医師です。始めは本人の希望を無視した見習い勤務に反発しますが、ある事件をきっかけに変わり、最後はずっと小石川療養所で医師を続ける決心をします。

本書のメインは、貧しき人々です。

山本周五郎の多くの作品は、貧しい人たちを題材にしています。彼の関心がそこにあるからです。
この「赤ひげ診療譚」は、病床にある人や心が病んでいる人、その他貧困が原因で何らかの問題を抱えている人達が登場します。
連作短編としても読めるので、社会の病巣あるいは実相が一つ一つ丹念に描いています。
こう書くと、なんだか暗くて読みにくいような小説と思われるかもしれません。だけど、山本周五郎には温かみやぬくもりがあるのです。そして心にしみ通っていくものがあるのです。

さらには、“赤ひげ”こと新出去定の無骨だが、信念のある生き方に共感していきます。

そして応援団になります(笑)

保本登が赤ひげに影響され、変わっていく様子もしっかり描かれ、こちらも応援したくなります。

あくまでも、読者としての私設応援団で(笑)

赤ひげ


話が飛びますが、山本周五郎長篇小説全集が毎月発刊されていますが、これらを読んでいて、「なぜ今の時代に山本周五郎か?」と問いかけしたくなります。

生誕110年を記念してだったかな?
発刊のいわれを知らないのですが・・・

勝手に思うに、時代が要求したのだろうか?と。

日本国内において貧富の差の拡大、あるいは社会の二層化と関係あるのでしょうか?

今の時代、貧しき人々へのまなざしの大切さが必要とされているのでしょうか?


そんなことを漠然と思っています。



最後に「おたふく物語」のことを。

家庭の事情があって婚期が遅れた二人の姉妹。
さてどうなるか・・・ (ネタバレ防止のため、何も書けません)

思わぬ誤解からヤバいことになりますが・・・

それも解けて、ハッピーエンド。

「よかったね。ほんとよかったね!」と言えるお話でした。おまけに涙腺を緩ませてくれました。


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