本能寺の変 431年目の真実

織田信長は罠を仕掛けた。

相手を油断させるために、自らを無防備な状態にした。

しかし、その罠に自らがはまってしまった。

信頼していた協力者に裏切られてしまったのだ。

当事者しか知らないはずのことを知っているヤツがいた。

そいつが最後の甘い汁を吸った。

事件後、関係者に裏事情を墓場まで持っていくように言ったのであろう。

真実は闇に、事件報告書が公式記録となった。


これが「本能寺の変 431年目の真実」のあらましでしょうか。

わざとぼかして書きましたが、「え、何!?」と思う人はこの本を読んでください(笑)

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著者は明智憲三郎。明智光秀の末裔です。

明智さんは自ら「歴史捜査」と名付けた手法で、丹念に幅広く史料にあたって、本能寺の変に迫っています。
通説と違う説を展開しているので、専門家は鼻で笑い、無視するかもしれません。けれども僕が読んだ感じでは、かなりの説得力があります。真実に近いと思わせるものがあるのです。

通説は「惟任退治記」を基にしているところがあるようです。実はこれは秀吉が本能寺の変の4ヶ月後に書かせたものです。

勝者によって作られた書物は、自分に都合のいいように書かれている部分が多く、自己正当化の手段になるものです。それを鵜呑みにしていいのだろうか?というのが明智さんの出発点になります。

ちなみに歴史読本6月号に「惟任退治記」が原文と現代語訳で載っています。
(上の写真の「歴史読本」の読本という文字の下に見えますよね)


第1章では「惟任退治記」の改竄をあばいています。見事な手口ですよ。
その後も多くの史料を引用し、客観的かつ冷静に検証し、通説をひっくり返していきます。
今まで聞いたことのない説で驚きつつも、すっきりとして論理的な流れに感嘆してしまいます。著者は一般企業で情報畑を歩いた人です。理系の頭を持っているのが強みだと感じました。

それから「三面記事史観」で光秀を見てはいけないとも言います。
これまでの説では「面目がつぶされた」「出世の見込みが立たなくなった」「発作的・衝動的に」「そそのかされて」「ロマンにかけた」「中疑心のため」といった動機で、本能寺の変を起こしたと語られますが、それはおかしいと言っています。
こうしたものは個人的な感情の次元である、新聞でいえば三面記事であると。

「一族の生存と繁栄に責任を負った武将が、このような次元で謀反を決断するはずがない」(P51)と言っています。
謀反に失敗したら一族滅亡です。一族の長が個人的な感情で謀反を起こすだろうか?と問うています。 

例えば数万人あるいは数千人の従業員がいる会社の社長と似たような立場だと思ってください。
企業の存亡をかけた経営判断をしなければならない。失敗すれば会社は倒産し、社員を路頭に迷わせるリスクがある。その際に個人的感情で判断しますか?
そうじゃないでしょ。シビアにリアリズムに徹して考え抜くでしょ。会社や従業員の生活という非常に重いものを感じつつ決断しなければならないでしょ。

皆さん、どう考えますか?



本能寺の変後の家康の動きに不審な点があります。これにも分析がなされています。
さらには秀吉の朝鮮出兵や千利休や豊臣秀次の切腹にも話が及びます。これは信長晩年の政策と関係があると明智さんは分析しています。

こう書くと興味をそそられませんか(笑)
面白い本だから、いろいろと書きたくてうずうずしていのですが、あんまりネタバレするとよくないのでここでやめておきます(笑)


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