証言・フルトヴェングラーかカラヤンか

「証言・フルトヴェングラーかカラヤンか」を読みました。

著者の川口 マーン 惠美さんというのは、昨年の秋ぐらいに出版された「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」の人ですね。書店でタイトルを見て、ちょっと気になりましたが、読もうという気になりませんでした(笑)

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さてこの本、フルトヴェングラーやカラヤンの下で演奏したベルリン・フィルのメンバーへのインタビューが素材になっています。発言は著者による日本語訳(だと思います)で、自然な訳で読みやすいですね。また全体の構成も、ただの羅列になっているのではなく、いい感じの配列になっていると思いました。

しょっぱなに登場するのがティンパニ奏者であった、ヴェルナー・テーリヒェン。
彼の著書に『フルトヴェングラーかカラヤンか』があります。フルトヴェングラーを賛美し、カラヤンを批判している本のようです。

そう川口さんは本書のタイトルをここから取っているんですね。

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本書に登場する人達は、インタビューした時点で現役を引退しています。でもみんな元気なんですね。著者が常に驚きをもって書いています。

フルトヴェングラーとカラヤンの両方で演奏した人と、カラヤンのみの人といます。
両方の場合の比較は面白いですね。また、それぞれに異なった見方がありますから、その違いを感じれるもの嬉しいです。
一人だけカラヤンをフルトヴェングラーの正当な後継者とみなす人がいました。ちょっと驚きですね。

両者に共通して言われたのは「響きが美しい」こと。

カラヤンはそう言われて誰も肯くでしょう。けれどフルトヴェングラーの場合、どうなんでしょう?

僕はほとんど聞いたことがないので、さっぱりわかりません。かすかな記憶をたどってみても、そのようなイメージがありません。録音が古いからかもしれませんが。

勝手に思うに、同じ「響きが美しい」でも、質が違うような気がします。

一方で、いくつかの発言から、低音をしっかりならせた三角形の響きは共通しているようです。



具体的なことを書き出したらいろいろ書けるのですが、このあたりで止めておきます(笑)


さて「フルトヴェングラーかカラヤンか」は未だに議論され続けています。某雑誌の指揮者人気ランキングでも1位と2位を争っています。現役ではなく、既に亡くなっているにもかかわらずですよ。凄いことです。

21世紀に生きている私達は、両者を生で聞くことはできません。CD等で聞きます。それを聞いてもセッション録音とライヴ録音の違いもあって単純に比較できません。それでも語られ続けます。

そのときに録音だけではなく、実際にそのタクトの下で演奏した人達の証言は貴重です。
僕は示唆を与えられ、教えられることもありました。考えさせられることも。
そういう意味で、この本は貴重な本といえるでしょう。



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