ノボさん

伊集院静の「ノボさん  小説 正岡子規と夏目漱石」を読みました。

ノボさんというのは正岡子規のことで、本名は常規(つねのり)。幼名がのぼる)です。
友人たちは「のぼるさん」と言わず「ノボさん」と呼んでいたようです。


僕が正岡子規について少しばかりするようになるのは、司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読んでからです。より強く印象付けられたのは数年前に3年連続で放映されたNHK「坂の上の雲」。子規役の香川照之の演技が強烈でしたね。

だから、この小説を読んでイメージするのは、伊集院静の描いた子規ではなく、香川照之が子規そのものになって実際に動いていました(苦笑)

小説が映画やTVドラマになる場合は、まずは原作からというのが僕の主義です。作者のイメージを大切にしたいためです。
今回の場合、伊集院さんのイメージをそのまま受け取ることができず、他作品のドラマが邪魔をしたことになります。なんとも皮肉なことです。

ちょっと残念なことはあっても、この小説「ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石」は十分楽しめました。
子規という人間が生き生きと描写してありますし、文学史上における重要な位置もわかりました。

夏目漱石とは親しい友人であったし、影響も与えました。森鴎外とも親交がありました。俳句に関しては言わずもがなです。それから短歌にも足跡があり、伊藤左千夫長塚節にも影響を与えているのですね。与謝野鉄幹の名前も出てきました。

もし子規がいなければ俳句は全然違った歩みになったであろうし、短歌も様相が変わったかもしれません。

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印象的なことを3つ。

俳句にとって「写生」は重要なことです。
子規が見出した画家の中村不折(ふせつ)に、写生の本質を教えられたようです。
「あるものを見たまま描くのでは写生になりません。見た時の感想、たとえば綺麗な石だと思ったこころを描くのが写生です



人間が生涯で為すことで、無駄なことは何ひとつないという言葉があるが、子規の場合は当たっていなくもない。

僕の場合はどうかな・・・




子規っていっぱい雅号があったんですね。
丈鬼(じょうき)、獺祭漁夫(だつさいぎょふ)、野暮流(のぼる)、迂歌連達磨(うかれだるま)、野球(のぼーる)その他です。

何といっても野球を「のぼーる」と呼ばせているのがいいですね。
子規は「べーすぼーる」が大好きだったのです。野球用語のいくつかは子規の訳があると聞いたことがあります。

その最高傑作は、自分の名前を球技名にいれた「野球」でしょうね!


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