キレイゴトぬきの農業論

久松達央「キレイゴトぬきの農業論」を読みました。

久松さんは脱サラして30歳前に農業を始められた方で、現在久松農園を経営しています。
HPはこれ ⇒ http://hisamatsufarm.com/

転職して農業をと考えられている方には、参考になる本だと思います。今の農業を考えてみたいという方には、一つの示唆を与えてくれる本だと思います。
僕は、農業について無知なので、入り口となる本があればと思っていたのです。書店でタイトルを見て、なんとなく面白そうなので買ってみました。

この本にかぎらず、本との出会いというのは不思議なものですね。時々いい本に巡りあいます。
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印象的な言葉を抜き出します。

久松農園は顧客への直販制度をとっています。
「僕がすべきは『適した時期に、適した品種を健康に育て、鮮度良く届ける』ことです」(P81)

現在の「農業界はマーケットレビューより、仲間内での評価が先行する社会=ピュアレビュー社会になっている、と感じることがおおいのです。いい物かどうかはお客さんが決める事だ、と思います」(P83)

「既存の農家の方から『つくる事はできるけど、どうやって売ったらいいのか分からない』と言われますが、売り方が分からない人こそ直販に向いているのです」(P88)

「京都大学の伏木亨教授によれば、人間がおいしいと感じるのは4つのタイプがあるそうです。
①体に必要なものをおいしいと感じる『生理的なおいしさ』
②慣れ親しんだ味をおいしいと感じる『文化的なおいしさ』
③『通の味』のように、学習でつくりあげる『情報によるおいしさ』
④止まらなくなるほど悩ましい『やみつきになるおしいさ』」(P119)

ノムさんの言葉が引用されてました。
「野球は理に反したことを、たくさんやった方が負ける」(P142)

農業者が変われない一番の理由は、やはりお金に困っていないからだと思います

農家は持てる者なのです。
親から引き継いだ家や農業設備があります。(中略)しかし同時に言えるのは、家も土地もあるからそ、劇的な変化をしなくても生きていけてしまうことです。

農家は、農地法のおかげで固定資産税や相続税、贈与税等が大幅に免除されています。実質的に相続税がほとんどかからないため、親の家や土地を無傷で引き継いで生活を続けられます。その結果、一般に農家の生活コストは都市生活者に比べて随分安く抑えられていると考えられます。(中略)
このような経営・生活環境では、リスクを取って新しい事に挑戦する意欲が生まれにくいのは当たり前です」(P190~191)

「間違った農家像を持つことは、人々に現実を見誤らせます。『かわいそうな農家』を支援するための税制の優遇措置が、農業生産に寄与していない『名ばかりの農家』の資産形成を助ける一方、やる気のある農業者の規模拡大や新規参入を阻害することもあります
かわいそうな農家像をもつことは、農業が弱い産業であり続けることで利益を得ている人たちを結果的に支えてしまう、ということを忘れないで欲しいとおもいます」(P183)

所得補償政策など百害あって一利もありません
どのこ世界に、足腰を鍛えるために甘やかす人がいるでしょうか。国民も、農業と農業政策をもっと厳しい目で見てほしいと思います。
繰り返し述べてきたように、鍵は人と土地の流動化です。
ガチガチに守られた規制を緩和し、自由な競争環境を確保すれば、新規参入や新しい取り組みが増え、農業は全体としてもっと強くなると思います」(P196~197)


引用はしませんが、有機栽培やおいしい野菜の話はとても面白いです。

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