ゲームの達人
「ゲームの達人」は先日読んだ「Master of the Game」の邦題です。
シドニー・シェルダンの作品はアカデミー出版の「超訳シリーズ」として発売されていますが、これは最初に刊行された作品だそうです。
シドニー・シェルダンは一時期ブームになりましたが、彼の作品を読んだ方、それからドラマ化されましたからそれを見られた方は結構いらっしゃると思います。
ちなみに僕は、15年か20年ほど前「真夜中は別の顔」を読みました。
メチャクチャおもしかったという記憶があります。まさに寝不足になりました。しかし読後に何かが残るかというと、そうでもない。つまりエンターテイメントとしては上位ランクに入るが、読者の何らかの糧になるかという基準でいくと、どうしても低くなるという印象でした。
今回「Master of the Game」を読むことに決めたのは、多読によって読解力をつける手段として適切かなと思ったからです。エンターテイメント性が高く、わからない単語や言い回しが多くあっても楽しんで読める、という選択基準に合うと考えました。「真夜中は別の顔」で受けた印象をもとにしています。
「ゲームの達人」は、ケイト・ブラックウェルといういわば女傑を主人公にしています。
プロローグが彼女の90歳の誕生日の様子。続くブック1は、父親のジェイミー・マクレガーが南アフリカへ金やダイヤモンドによってひと儲けしようとやってくるところから始まります。
そこから百数十年、南アフリカやアメリカを中心に、いくつかの国や都市を舞台を移しつつ、また史実も織り交ぜながらたってストーリーが展開します。そして最後、エピローグがプロローグと同じ90歳の誕生日の場面で物語を閉じます。なんともスケールの大きな話なんです。
ページ数も相当ですよ。原書で495ページですからね。

「真夜中は別の顔」の感想は、めっぽう面白いが内容はないというものでしたが、「ゲームの達人」は内容はそこそこあるという印象です。
ケイト・ブラックウェルの人物としての大きさですね。ここが凄い。女傑と書きましたが、すさまじいです。そして読後、僕の中にたしか存在感をもって居続けています。
ケイトが後に結婚相手となるデイビット・ブラックウェルに次のように言われました。
「Business is a game, played for fantastic stakes, and you're in competition with experts.
If you want to win, you have to learn to be a master of the game.」
まだ20代だったケイト、その後どうなったか。
見事ゲームの達人になりましたね。
この作品、いろんな要素を含んでいますね。冒険、ビジネス、陰謀、心理、家庭内の相剋など、それがあるから立体感が出たのでは?
それから読んでいて上手いなと思ったのは、時折出てくる斜体文字。
心の中で呟かれた(あるいは叫ばれた)本音の部分なんですね。これによって作品に奥行きを与えていると思います。
作品の結末。
曾孫が音楽的才能に恵まれています。ケイトとしては自分が所有する巨大企業を継いでほしいのですが、そうはなりそうにありません。
「私は年老いた。干渉する権利もないわね。 (中略) 」曾孫の方を向いて
「 ~ but, I'm going to help you. I know someone who's dear friend of Zubin Mehta.」
ぎょぎょぎょ、ズビン・メータですよ。
これが最後の文なんですが、内容よりこの名前にびっくりしました(笑)
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シドニー・シェルダンの作品はアカデミー出版の「超訳シリーズ」として発売されていますが、これは最初に刊行された作品だそうです。
シドニー・シェルダンは一時期ブームになりましたが、彼の作品を読んだ方、それからドラマ化されましたからそれを見られた方は結構いらっしゃると思います。
ちなみに僕は、15年か20年ほど前「真夜中は別の顔」を読みました。
メチャクチャおもしかったという記憶があります。まさに寝不足になりました。しかし読後に何かが残るかというと、そうでもない。つまりエンターテイメントとしては上位ランクに入るが、読者の何らかの糧になるかという基準でいくと、どうしても低くなるという印象でした。
今回「Master of the Game」を読むことに決めたのは、多読によって読解力をつける手段として適切かなと思ったからです。エンターテイメント性が高く、わからない単語や言い回しが多くあっても楽しんで読める、という選択基準に合うと考えました。「真夜中は別の顔」で受けた印象をもとにしています。
「ゲームの達人」は、ケイト・ブラックウェルといういわば女傑を主人公にしています。
プロローグが彼女の90歳の誕生日の様子。続くブック1は、父親のジェイミー・マクレガーが南アフリカへ金やダイヤモンドによってひと儲けしようとやってくるところから始まります。
そこから百数十年、南アフリカやアメリカを中心に、いくつかの国や都市を舞台を移しつつ、また史実も織り交ぜながらたってストーリーが展開します。そして最後、エピローグがプロローグと同じ90歳の誕生日の場面で物語を閉じます。なんともスケールの大きな話なんです。
ページ数も相当ですよ。原書で495ページですからね。

「真夜中は別の顔」の感想は、めっぽう面白いが内容はないというものでしたが、「ゲームの達人」は内容はそこそこあるという印象です。
ケイト・ブラックウェルの人物としての大きさですね。ここが凄い。女傑と書きましたが、すさまじいです。そして読後、僕の中にたしか存在感をもって居続けています。
ケイトが後に結婚相手となるデイビット・ブラックウェルに次のように言われました。
「Business is a game, played for fantastic stakes, and you're in competition with experts.
If you want to win, you have to learn to be a master of the game.」
まだ20代だったケイト、その後どうなったか。
見事ゲームの達人になりましたね。
この作品、いろんな要素を含んでいますね。冒険、ビジネス、陰謀、心理、家庭内の相剋など、それがあるから立体感が出たのでは?
それから読んでいて上手いなと思ったのは、時折出てくる斜体文字。
心の中で呟かれた(あるいは叫ばれた)本音の部分なんですね。これによって作品に奥行きを与えていると思います。
作品の結末。
曾孫が音楽的才能に恵まれています。ケイトとしては自分が所有する巨大企業を継いでほしいのですが、そうはなりそうにありません。
「私は年老いた。干渉する権利もないわね。 (中略) 」曾孫の方を向いて
「 ~ but, I'm going to help you. I know someone who's dear friend of Zubin Mehta.」
ぎょぎょぎょ、ズビン・メータですよ。
これが最後の文なんですが、内容よりこの名前にびっくりしました(笑)
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