感動をつくれますか?

「あなたは音楽をしているというけれど、気にしているのはピッチとリズムでしょう?」

と言われたらドキッとしませんか?

これは久石譲が書いている言葉です。
日本の音楽教育なり、日本人の演奏における価値観の問題です。ピッチやリズムなどを正確にすることに重きを置きすぎて、音楽としての表現がおろそかになっているのです。

このことはクラシックのみならず吹奏楽にも言えませんか?

コンクールの功罪はいろいろあるかと思います。
中学や高校の吹奏楽で、いい賞をとるために技術的なことに目が行きがちではありませんか?
指揮をされる先生の姿勢が生徒たちに影響します。技術偏重な先生のもとで育つ中高生は可哀そうです。(あえて極論を言いましたが)


さて冒頭の言葉は、久石譲の「感動をつくれますか?」という本に出てきます。

感動を

第1章 「感性」と向き合う
第2章 直観力を磨く
第3章 映像と音楽の共存 
第4章 音楽の不思議
第5章 日本人とクリエイティビティ
第6章 時代の風を読む

という章立てになっています。仕事等を題材に語りながら音楽家久石譲の思いをふんだんに書いています。
興味深くかつ示唆に富んだ文章になっています。

その一つが冒頭で、久石さんの言葉に触発されて、あれこれ思うことがいっぱいありました。
とてもじゃないが全部書くことはできません。少しばかり書くことにします。


映画音楽が主な仕事に一つですが、人の評価を気にして作曲することはない。映画監督に気に入られるような音楽をつくろうとは考えない。映像に合う音楽、作品が必要とする音楽を書こうとしていること。

作曲家として、いい曲を作ることは基本命題だ。コンスタントにあるレベル以上を作っていくためには、その時々の自分の気持ちに依存しないことが大切だとしている。具体的にいうと規則正しい生活をしているのもその一つ。
そういったことが書いてありました。


作曲には、論理的な思考と感覚的なひらめきを要する」(P31)

そう、音楽って論理的なんですね。
話はずれますが、
ここ数ヶ月我が吹奏楽団でやっていた曲は、論理性が際立った曲でした。アメリカの作曲家による吹奏楽オリジナル曲でしたが、ベートーヴェンの論理性をベースにしていました。

ゲーテの言葉が引用してありました。
感覚は欺かない。判断が欺くのだ

第一印象が大事であることや、直感でこれがいいと思ったものがよかったことが多いという話のあとに引用された言葉です。



久石さんは始めミニマル・ミュージックをやっていたんですね。

「ミニマリズム」というアルバムがあります。
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ジブリや北野武監督作品における世界とは違ったものがあります。と言っても久石色は十分にあります。
演奏はロンドン交響楽団。文句なく素晴らしい!


読んでいて、なんか話題が古いなと思っていたら、「今、僕は55歳」(P188)とありました。2005年の執筆なんですね。
先日書店で見つけ、おっ新刊!と思ったのですが、見事騙されました(笑)
話題は古くても、久石さんの思いや考えに古さはありません。大丈夫です!

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No title

ピッチとリズム、そして音色。これらを追求してゆくのは間違いではなく、むしろ正解なのである。音楽家であれば最低限気を払うべきポイントである。
しかしそこで終わってしまうのか、その向こう側へ行けるのかは別の次元で、これが感動を作れるか否かなのでしょうね。

表現する

わんわんわんさん、こんにちは。

プロにしろアマしろ、うまいな~!と思う演奏はありますが、それで感動するかというとそれは別物ですね。

お世辞にもうまいと言えない高校の吹奏楽部の演奏で、感動したこともあります。
近隣の中学校(田舎レベルではまあまあですが、都道府県レベルではたいしたことありません)の演奏に、鳥肌たちまくりだったこともあります。
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