官房長官を見れば政権の実力がわかる
菊池正史「官房長官を見れば政権の実力がわかる」を読みました。
僕はNo2 に関心があります。日本の内閣制度では官房長官がNo2の位置にあたります。
これまで官房長官について書いた本がどれほどあったか知りませんが、僕としては初めて手に取る「官房長官本」です。
タイトルからいけば、官房長官に視点をあてた、それぞれの政権の評価なりランク付けがあるように思ったのですが、そういったものはありません。悪く言っちゃえば、タイトルに偽りありです。
また、官房長官とは何ぞやと眉間にしわ寄せて書いた本ではありません。
総理大臣はリーダーシップ能力が問われますが、官房長官はマネジメント能力や危機管理能力が問われます。
本書は、そういったマネジメントに焦点をあてつつ、テレビ局の人間として、実際に取材したことを織り交ぜつつ書いています。その点で行くと後藤田さんや野中さんのところは面白いです。生々しい話もありますよ。
一つ言えば、竹下内閣で官房長官が小渕さん、副官房長官が小沢さんになりました。
「政治家の嫉妬は怖ろしい」と言いますが、そのあたりが小沢さんの権力欲に火をつけたとしています。
また、竹下派が小渕派になった頃から小沢さんは「政治改革」を言いだすようになりました。野中さんが、政治改革とは、実は小沢が自らを守るための便法にすぎないと見ていることを紹介してます。
不思議なものですね。人事が今後の日本の政治を大きく動かすキッカケになったのです。
(あくまでも野中さんの言っていることに立てばの話ですが)

先ほど書いた政治家の嫉妬の怖さですが、権力欲などからくるものでしょう。ライバルが力をつけてくると、嫉妬で焼き殺すと書いてありました。(P91)
「多くの人が自制することのできない嫉妬という感情は、出る杭を打ちながら、日本そのものから人材を潰しつづけ、現在にいたっている」とも書いてあります。 (P150)
官房長官の話から大きくそれましたね(苦笑)
最後に話を元に戻して終わることにします。
「リーダーシップを考えるとき、われわれがチェックしなければならないことは、適正なマネジメントがはたらいているかどうかだ。
(中略)
リーダーシップとマネジメントは表裏一体であり、どちらが欠けても政治的な成果を生み出すことはむずかしい。
マネジメントを担当する官房長官の仕事には、3つの方向性があることを確認したい。
トップである総理大臣の大方針を、下へ広く徹底させるという意味では下の方向。
関係部署と横の調整を進める点で横の方向。
そして、総理大臣の考え方が間違っていると思った時は、身を挺してでも諌めるという上の方向だ」 (P251~252)
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僕はNo2 に関心があります。日本の内閣制度では官房長官がNo2の位置にあたります。
これまで官房長官について書いた本がどれほどあったか知りませんが、僕としては初めて手に取る「官房長官本」です。
タイトルからいけば、官房長官に視点をあてた、それぞれの政権の評価なりランク付けがあるように思ったのですが、そういったものはありません。悪く言っちゃえば、タイトルに偽りありです。
また、官房長官とは何ぞやと眉間にしわ寄せて書いた本ではありません。
総理大臣はリーダーシップ能力が問われますが、官房長官はマネジメント能力や危機管理能力が問われます。
本書は、そういったマネジメントに焦点をあてつつ、テレビ局の人間として、実際に取材したことを織り交ぜつつ書いています。その点で行くと後藤田さんや野中さんのところは面白いです。生々しい話もありますよ。
一つ言えば、竹下内閣で官房長官が小渕さん、副官房長官が小沢さんになりました。
「政治家の嫉妬は怖ろしい」と言いますが、そのあたりが小沢さんの権力欲に火をつけたとしています。
また、竹下派が小渕派になった頃から小沢さんは「政治改革」を言いだすようになりました。野中さんが、政治改革とは、実は小沢が自らを守るための便法にすぎないと見ていることを紹介してます。
不思議なものですね。人事が今後の日本の政治を大きく動かすキッカケになったのです。
(あくまでも野中さんの言っていることに立てばの話ですが)

先ほど書いた政治家の嫉妬の怖さですが、権力欲などからくるものでしょう。ライバルが力をつけてくると、嫉妬で焼き殺すと書いてありました。(P91)
「多くの人が自制することのできない嫉妬という感情は、出る杭を打ちながら、日本そのものから人材を潰しつづけ、現在にいたっている」とも書いてあります。 (P150)
官房長官の話から大きくそれましたね(苦笑)
最後に話を元に戻して終わることにします。
「リーダーシップを考えるとき、われわれがチェックしなければならないことは、適正なマネジメントがはたらいているかどうかだ。
(中略)
リーダーシップとマネジメントは表裏一体であり、どちらが欠けても政治的な成果を生み出すことはむずかしい。
マネジメントを担当する官房長官の仕事には、3つの方向性があることを確認したい。
トップである総理大臣の大方針を、下へ広く徹底させるという意味では下の方向。
関係部署と横の調整を進める点で横の方向。
そして、総理大臣の考え方が間違っていると思った時は、身を挺してでも諌めるという上の方向だ」 (P251~252)
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