弱さを抱えて

村上春樹の「シドニー!」の始めと終わりに、有森裕子と犬伏孝行についてインタビューをもとに文が書かれています。
クラシック音楽にシンメトリーな構造を持った作品がありますが、村上さんはそれを意識しているのかもしれません。(これは僕の勝手な推測)

「2000年11月5日ニューヨーク」という章で、有森について書かれています。そのP394に印象的な箇所があります。

「僕らはみんな ― ほとんどみんなということだけど ― 自分の弱さを抱えて生きている。
僕らは多くの場合、その弱さを消し去ることも、潰すこともできない。
その弱さは僕らの組成の一部として機能しているからだ。
  (中略)
僕らにできるもっとも正しいことは、弱さを自分の中にあることを進んで認め、正面から向き合い、それをうまく自分の側に引き入れることだけだ。
弱さに足を引っ張られることなく、逆に踏み台に組み立てなおして、自分をより高い場所へと持ち上げていくことだけだ。
そうすることによって僕らは結果的に人間としての深みを得ることができる」


いい文章だな。「深み」という言葉がいい。深みのある人間になりたい。

そう思うのです。

村上さんの論でいくと、その前段階として、弱さを進んで認め、正面から向き合うことが大切になってきます。
これが難しい。弱さを認めたくないんですよ。正面から弱さに向き合うのがさらに難しい。

弱さをうまく自分の側に引き入れ、踏み台に組み立てなおし・・・、ちょっと僕にとっては異次元のような話です。


う~む、深みへの道は遠い。


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