清須会議

清須会議というのは、織田信長が本能寺に倒れ、弔い合戦として秀吉が明智光秀を破り、一段落した後の織田家後継を決める会議を言います。場所は信長のかつての本拠地清須城。

これを題材にして三谷幸喜が小説を書きました。
5815.jpg
おもしろく読ませていただきました。

幻冬舎の宣伝は、歴史エンターテイメントとなっています。そういう扱いなら十分に楽しませていただきました。登場人物の心の中や行動を時系列で配置してあります。斬新なアイデアだと思います。
たとえば
  天正16年6月24日 朝
  清須城を仰ぎ見る街道。 
  柴田勝家、馬上のモノローグ(現代語訳)

とか

  同月同日同時刻
  織田三七信孝の場合(現代語訳)

といった感じです。

時刻表示は「その1時間後」だったり「その直後」「それからしばらくのち」というものがあります。
どういうシチュエーションかもわかりやすく表示しています。たとえば「居室ににおいて苦悩する丹羽長秀」「秀吉に策をさずける黒田官兵衛」「歩きながら状況分析をする羽柴秀吉」など。

それから後継者決定会議の様子を前田玄以による議事録という形でおさめています。(ナイスアイデアですね)

エンターテイメントですから、小説全般を重々しくならずに軽やかにまとめています。(僕としては、そこがちょっと不満ではありますが・・・)
文章も読みやすい。(さすが三谷さん!という感じですね)


この小説を読む前の清須会議に関する知識は、秀吉がうまく立ち回って、信長の孫である三法師に織田家の家督を継がせた。対立する相手は最大のライバルである柴田勝家をやりこめた。といった程度です。

三谷さんの小説では、最初は二男の信雄を担ごうとしたけれども、6月25日に行われたイノシシ狩りで信雄がとんでもない失態をやらかしたために諦める。落胆した秀吉は狩りからの帰りに三法師にばったり会って、そこでまだ2歳の三法師を跡継ぎとして推すことを決める。となっています。

これは事実なんですか?

おまけに小説では、三法師の母である松姫の計画だったと。(ちなみに松姫は武田信玄の娘で、信長の長男信忠の正室)

どうなんですか?

大いに首をひねりました。

イノシシ狩りやここの出会いのあたりを読んで、どこまでが史実でどこからがフィクションかわからなくなりました。今も僕の頭はぐらぐらしています(苦笑)


それから秀吉の天下取りですが、本能寺の変以降に織田家簒奪があったわけです。
(家康による豊臣家簒奪の前例を作ったわけです)

いつから秀吉はその意図を持ったのか?
ここからは後世のものが推理していくわけですが、三谷さんは清須会議のときにハッキリと意図していたという解釈です。
28ページにこう書いています。「オレが欲しいのは天下だ。この羽柴秀吉が織田家に代わって、天下に名乗りを上げる。清須会議はその第一歩だ

僕はこれにおおよそ賛成します。


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こんにちは

「ああか?こうか?」って考えるの楽しいですよね。
「ああでもない、こうでもない」も楽しいです(^^)

秀吉も家康も後に天下を取っているので史実は為政者によって複数回捻じ曲げられてますから事実なんてわかりようがない(^_^;)

秀吉の小六との出会いの場面は、義経と弁慶の出会いと似て
某首領が白頭山で生まれたクラスに怪しいです(>_<)

ワクワクさせて戴いて多謝です。

No title

ばばばん さん、こんにちは。

現在残っている史料が絶対正しいとは言えませんね。
仰るように小六との出会いはあやしいものです。

さて「清須会議」の内容もどこまで史実かわかりません。
この小説を読む人が、すべて本当のことと思ってしまうと、困ったことになります。

ただ、登場人物が何を考え、どう行動したかに対する一つの解釈としては、十分に価値のある小説だと思いました。

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