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光圀伝

数週間前、書店で「光圀伝」というタイトルの本を目にしました。作者は冲方丁。

「天地明察」の著者です。

他の名前だったら「ふ~ん」で通り過ごしていたかもしれません。
冲方丁だったから、「おおっ!」と思いました。

「天地明察」の中に水戸光圀が登場するんですよ。場面としては少ないですが、大事なキーマンとして。しかもクッキリ、かなりの存在感をもって。
だから冲方丁が書く「光圀伝」、期待がもてると思いました。

光圀伝

TVでやっていた「水戸黄門」は完全なフィクションです。子供の頃からよく見ていましたが、ここから実像は浮かび上がってきません。はたしてどんな人物だったか全く知らないのです。
~新しい水戸黄門像の登場~と銘打ってあっても、ピンときません。僕にとっては、まっさらなところに入ってくる水戸黄門像です。

光圀は、水戸徳川家初代の頼房の三男として生まれました。
複雑な事情がからんで「世子」と定められました。同腹の兄がいたにもかかわらずです。

世子になったこと、そしてそれを背負って生きていくことが光圀を苦しめます。
その鬱屈とそこから生じる懊悩に十分に描いています。
(ここのとろこが新しい像かもしれません)
惜しむらくは、苦悩を書き過ぎる分、逆に読む方に伝わらない。そんな気がします。


沢庵和尚や宮本武蔵と接触がありました。
(これは史実かフィクションかどうか知りません)
武蔵から示唆を受けて「詩で天下を取る」という大望を抱きます。
詩作に励む一方、それを助けまた深めるために史書をかなり読んでいきます。研鑽の様子も描いてありますが、凄まじい読書量ですね。それ以上に気迫がすごい!

史書ということでいうと、光圀は日本史の編纂という大事業をなしますが、本書によると彼の発起ではありません。
徳川義直(尾張徳川家初代)が手がけたもです。義直は相当の熱意をもって取り組みました。甥の光圀の才能に期待し、手伝わないかと誘ったりしています。光圀は何度か誘われますが断ります。
光圀は、死の二か月前の義直から書庫の鍵をもらい後を託されますが、その時点でもその気にはなりません。義直を亡くなると後を継いだ光義は、史書編纂に気が向きません。
光圀は、細々という感じで目録作りを始めますが・・・

「光圀伝」は700ページを超える大作です。今300を過ぎたところです。

だんだんと叔父である義直の遺志を継ぐ方に向いてきています。これからの展開が楽しみです。



この大作のブックレビューは、全部読み終えてからではまとめきれないので、こまめにすることにしました。

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ご無沙汰でした

すみません、ご無沙汰してました。
ブログの名前を変えたり、構成を変えたりしました。
また、よろしくお願いします。

「冲方丁」については、2003年にSF大賞を取った本、
「マルドゥック・スクランブル」で知りました。
とても面白かったです。

そして、「天地明察」が出たときには、ほんとに驚きました。
そしてその面白さにも完全にハマってしまいました。
金王八幡に飛んでいったくらいですから(笑)

「光圀伝」は、まだ読んでいません。
楽しみにしてます。

お久しぶりです

四季歩さん、こんにちは。

御無沙汰しています。
四季歩さんのブログはたまに訪問させてもらっています。熱心な読者でなくてすみません。

デザインが変わることで、雰囲気が変わりましたね。

「光圀伝」は面白いですよ。どんな人生を送ったのが知らなかったので、この本で一生のおおよそがわかります。
光圀は相当の人物だったんですね。

ブックレビュー第2弾を準備中です。
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